レンズが外せない!アーガスC44のカメラ修理

その他

世の中の子供たちの中心がファミコンだった頃、ジャレコからアーガスというシューティングゲームが発売されました。

トモダチが持っていて何度かプレイした記憶はあるけれど、内容については全然思い出せません。
ナムコのゼビウスは音楽とか今でも覚えているのに。
(まだ純粋だった少年たちはゼビウスのクルクル回る鉄板が倒せると聞いて連射していたなぁ…)

アーガスで検索したらゲームのパッケージが出てきて昔の記憶が蘇りました。

そんな同じネーミングのアーガスはコダックと並びアメリカを代表するカメラメーカーのひとつです。
アメリカでは有名なカメラですが、日本ではそれほどでもないでしょうか。

先日観に行ったソール・ライター展のプロフィールにもアーガスのカメラを所有していたと書いていました。

アーガスといえば本国アメリカではレンガだの日本では弁当箱だの言われた角型Cタイプが有名ですが、このC44は丸型Cタイプシリーズのボディとなります。

丸型Cシリーズは角型のピント機構の雰囲気だけ踏襲しベークライト製ボディは金属製に、四角い形は丸みをおびて別のラインナップとして21型からスタートしました。

シャッターはレンズシャッター機構で1/10秒~1/300秒。
ファインダーはレンジファインダーです。

今回のご依頼品はレンズがボディから外せなくなってしまったとのことで分離する作業となりました。

このカメラはレンズを外すときはピント位置を無限に合わせてからでないと外すことができないのですが、指標の3ft(フィート)付近でリングが止まっていてウンともスンとも言わなくなっていました。

外すにはレンズとボディをつなぐロック部分を解除しなくてはいけません。
ピントリングが回らない以上はボディ側からの分離作業となりそうです。

そのため、まずはボディの前板をレンズごと外すことにしました。

インスタ画像はボディと前板部分を分離、さらに前板とレンズ側をバラしたところです。
レンズの上に載っているのがシャッターユニットです。

シャッター羽根を開いて後方から見てみるとロックする爪を見つけることができました。
裏側から解除してようやく取り外し完了。

分離後にレンズの状態を確認するとヘリコイドのグリス切れが影響し、かなり固くなっていました。
このため、ピントリングを回しても動かなくなってしまったようです。
レンズも分解後にヘリコイド洗浄とグリス交換をしました。

アメリカ製は大味な作りなんて言われてますけど、そんなことはありません!
…と思いつつもやっぱりご多分に漏れず。
でも、アメリカ製は他国にはない無骨な感じがいいんだよなぁ。

argus C44
シャッター:B,1/10~1/300
レンズ:交換式(今回の搭載レンズはCintagon 35mm/f4.5)

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