ライカⅢbのカメラ修理

カメラ修理

今回の修理はスローシャッターを搭載したライカⅢ型です。
Ⅲ型はa~gまであり、ご依頼品はⅢb型でファインダー対物窓枠の形状が角型なので後期型となります。

当時、ライカユーザーにとって足りないものはスローシャッターだったそうです。
Ⅲ型はⅡ型からスローシャッター機構が追加されました。

そんな念願のスローシャッターですが、機能が充実した分、故障の原因ともなります。
お預りしたⅢbはスローが動作しなくなり一定速度しかシャッターが切れなくなるという不具合が発生していました。

Ⅲbの低速シャッターはスローガバナーと呼ばれる部品が使用され高速側とは別系統で制御されています。
このスローガバナーが何らかの原因で動作しなくなると正しい速度で低速側のシャッターが切れなくなります。

インスタ画像の四角い部品がスローガバナーです。
今回は汚れによりガバナーが途中で止まっていました。
これはよくある症状で洗浄をして注油をすることによりスムーズに動作するようになります。

また、画像の右にある円柱状の部品は巻上げ軸です。
グリス切れにより動きが悪かったのでこちらの部品も洗浄、グリスアップをしていきます。

ちなみにお預りしたボディについていたレンズはエルマー35mm / f3.5。
小さなレンズですが、ボディとのバランスも良くとてもマッチしてていいですね。

leica 3b 
製造年(ご依頼品):1939年
シャッター:布幕横走りフォーカルプレーン
シャッタースピード:低速側T,1秒~1/20秒・高速側z,1/30秒~1/1000秒
ファインダ:二重像合致式

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