お盆と道東。新しいカメラ【流氷の見える丘6】

流氷の見える丘

8月に入りオホーツクにも観光最盛期がやってきた。網走の道の駅は連日車中泊の車がぎっしりで、日中は道外ナンバーも多く非常に賑わっている。

お盆シーズンには家族連れ、バイカー、自転車旅人、外国からの旅行者などが一斉に知床を目指して遡上します。僕も11~14日までウトロのキャンプ場に行きましたが、すっごい人。高級なテントとタープがばんばん立ってて、次から次へと人がおしよせてくる。
やっぱどこにでもキャンプ好きはいるもんだなと感心しました。

2017年8月 北海道斜里郡斜里町ウトロ 国設知床野営場

2017年8月 北海道斜里郡斜里町ウトロ 国設知床野営場

ただ、人が多いのが嫌な人や、お盆を外して休みが取れるなら是非そうした方がいいと思います。

知床のウトロにはスーパーがないので、基本的にコンビニが調達のメインになりますが、常に品薄でトイレもすっごい混む。お盆だけ日帰り入浴お断りのところもある。

これがお盆を外すとどこのキャンプ場もガラガラ(金、土はそれなりにいる)で静か。静かだから鹿や狐も寄ってくる(鹿はマダニ、狐はエキノコックスを媒介するので触ったりしないように)。外せるなら是非お盆の前後で。

知床のキャンプ場の朝晩は10度前後まで冷え込むので、薄手のダウンや暖かいパンツが必須です。

お盆を過ぎて思い出すのは…

北海道、特に道東方面は台風がほとんど来ず、住んでいる人の災害意識は高くありません。実際、今年2017年もまとまった雨はほとんどなく、安定した天気と気候で非常に心地いい季節が過ぎていて、去年のことを忘れてしまいそうな気がする。

昨年2016年の8月に来た4つの台風被害は凄まじかった。川、道路、畑、線路、変わらないと思っていたものがあっという間に流されていった。
収穫直前の玉ねぎは地形ごと何処かへ流され、日勝峠はまだ崩れたままだ。

日本は災害大国だと自覚はしているけど、被害を目の当たりにするとどうしようもない気持ちで苦しくなる。そして写真には何ができるのかと毎回考えてしまう。
写真は基本的に記録のメディアなので、撮ったものは全部歴史になりうると思っています。それが風景だろうと個人的な趣味事だろうと、家族の記念写真でも建物でも、なんでも。時間が勝手に歴史にしてくれるから、ばんばん撮るべきだと思うし、そう思っているから僕は撮っています。
北海道の道東が好きだから、好きなものが思い出として消えないように撮っているのです。

だから、ふと何気なく撮ったものでも、今は無きかつて光景になってしまうことがこれから先まだ待ち受けていると思うと、気が重くなる。

形あるものはいつか無くなる、それは仕方がないことだけど、悲しいことはできることなら起きないでほしいと願うばかりです。

最後に

先月購入したFUJI GF670の1ヶ月使用レビューを少し。

8月の撮影は全てGF670で行いました。撮影本数はブローニー120のコダックT-MAXを30本ほど。

このカメラ、以前まで使用していたPENTAX67Ⅱ + 90mmの重さの約1/3しかなく、非常に軽く(中判としては)蛇腹でレンズを収納できるため薄い。リュックはおろか、小さめのショルダーバックにも難なく収まるコンパクトさで、重さ、大きさで諦めていた撮影フィールド(釣りや雪山など)にも携行できそうです。

描写ですが、PENTAXと比べてかなりシャープで繊細な気がします。甘さが少ないというか、立体感がアップした感じ。
非常に綺麗で暗室作業が楽しくなること間違い無し。ペンタはポートレート、GFはスナップや風景にあってるかも。

ただ、ちょっと気になるのが、PENTAX67と比べてネガの画像が2,3mm大きいです。ネガキャリアよりほんの少し大きいくらいなので間違いなく大きい。別に問題はないけど気になりました。

ファインダーは非常に見やすく気持ちいい。ピントも合わせやすい。ただ、絞りリングがちょっと操作しづらい(慣れてないだけかも)。
でも、もともと忙しい撮影をするならこのカメラ選んでないので、全然問題無し。

このカメラで一番ネックに感じていたのが、レンズフィルターを取り付けたままレンズを収納できないところでした。これで購入を渋った方も多いのでは?僕もしばらく(2年くらい)ネックに感じて悩んでました。が、見つけました!

【ACMAXX LENS ARMOR Multi-Coated UV FILTER  Fuji GF670 Pro camera】

長ったらしい名前ですが、オークションサイト『セカイモン』で見つけたこのフィルター、簡単に言うと枠のないガラスだけのフィルターを両面テープではっつけるやつで、コンパクトデジカメ用なんかも結構出てるフィルターです。アメリカからの取り寄せでお値段約9,000円…結構する。

なにやらUVフィルターでかなり頑丈な強化ガラス使ってるようです。今の所問題ないです。

でもこれ、フィルター本体が直径35mmくらいで、ぴったりサイズなんですが、40.5mmのフィルターの枠外して3Mの剥がせる両面テープ貼っとけばいいのでは?耐衝撃も見た目も悪いかもだけど、だいぶ安く、画質は上がる気が。

そのあたりはヨコタカメラ店主に相談してみようかな。

決して安くはないカメラですが、次もこれでいいかなと思えるくらい総合的に買って大満足のカメラでした!

2017年8月 北海道網走郡鱒浦

2017年8月 北海道網走郡鱒浦

写真家・松井宏樹

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写真家・松井宏樹のWEBサイトです。 北海道札幌市在住 Hiroki MATSUI Website | Sapporo City Hokkaido
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